近年、エスカレーターのマナーに変化があるようです。
以前はエスカレーターに乗れば、東京は右側を、大阪は左側を、急いでいる人のために空けるのがマナー、といわれていました。しかし去年から、日本エレベーター協会、日本民営鉄道協会などは「エスカレーターでは歩かず、片側を空けず、手すりにつかまる」ことを啓発するキャンペーンを実施しています。
私は元来、効率の悪い事が大嫌いなのですが、昔からエスカレーターの片側を空けるという謎のマナーは非効率すぎると、常々思っておりました。エスカレーターに行列ができているのに、片側はスカスカという現象は、明らかに非効率であり、アホでしかありません。
そもそも、手すりにつかまった場合と駆け上がった場合の所要時間の差は、5〜10秒程度しかありません。どうせ家では何時間もダラダラしてるくせに、なぜそんなに5秒が惜しいのか、ならもっと余裕を持って行動すれば良いのに、と思っていました。そもそも急いでるなら階段をつかえば良い話です。
ですので、上記の手すりキャンペーンを目の当たりにし、やっと時代が私に追いついたか(?)と思ったものです。
しかしキャンペーンの効果も虚しく、現状は日本全国でエスカレーター片側空けの悪習慣はほとんど改善していません。相変わらずエスカレーターが混雑しているにもかかわらず、片側はスカスカに空いている非効率が続いています。
ですので、私は最近では、エスカレーターが混雑状態で片側が空いていたら、率先してそこを埋めるように立ちます。後ろから駆け上がってくる人がいようがいまいが、長坂の戦いの張飛の如く、敢然と立ちふさがります。
【参考画像】長坂の戦いで、魏の大軍の行く手を阻む張飛翼徳
そうすると自分自身も行列に並ばずエスカレーターに乗れますし、私の後ろに人がどんどん乗ってきますので、効率の改善にも貢献できます。たまに後ろから急いでいる人の殺気を感じたり、舌打ちが聞こえてきたりしますが、意に介しません。正義は我にありますから、堂々としていればいいのです。
ちなみに、私の生活圏のエスカレーターのうち、駆け上がりの流れをせき止めた時に最も強烈な殺意を感じるのは、山手線品川駅と、中央線東京駅のエスカレーターです。ここの2箇所で駆け上がりをせき止めると、後ろから、急いでいるサラリーマンの「どけ!」と言わんばかりの強烈な殺気が感じられます。
どうせそういうタイムマネジメントの出来てない人ほど、会社に着いたらダラダラ仕事してるんです、きっと。
心に余裕を持って生活したいものです。