日本は海の日アニバーサリーですが、台北は平常運転です。
先日来、社員から「最近、会社の物品が次々壊れるから、社長お祓いに行って来て」と言われていたので、きょうは会社から歩いて1分の行天宮にやってまいりました。
三国志の関羽といえば、中華圏では商売の神様として人々に広く信仰されていますが、ここ行天宮はその関羽はじめ5尊の神様を祀っている「廟(びょう)」です。
さて、廟って何でしょう?
寺は仏教、神社は神道、教会はキリスト教、モスクはイスラム教……
では廟はなに教??
中華圏において廟は、祖先の霊を祀る場(でも墓は別の場所)。ご先祖を大事にする中国では、「廟」というご先祖さまを祀る空間を家の中に作って、そこが家中で最も重要な場所としていました。
それが次第に、儒教の祖である孔子さんを祀る孔子廟、商売の神様である関羽さんを祀る関帝廟(日本の中華街にもありますね)というふうに、偉い人を祀る廟が各地に多数存在するようになっていったということ、らしいです。
仏教とはまた別の、中国古来の宗教ですね。
たまに「中国はみんな仏教じゃないの?」と聞かれますが、さにあらず。仏教はもともとインドに興り、それがシルクロードを通って中国、果ては日本に伝わって来たものです。中国には中国の民俗宗教があって、「みんな仲良く、目上の人を敬うんやで〜」「なんでもほどほどがええんやで〜」という儒教や、「あるがままが一番やで〜」「修行を積んだら仙人になれるらしいで〜」という道教など、バラエティ豊かです。台湾では仏教の寺ももちろんありますが、廟に代表される民俗信仰のほうが主流です。
つまり上述の「廟はなに教」への回答は、「道教やら儒教やら、中国古来のいろいろ教」ということになります。
で、ここ行天宮ですが、台湾の人々に広く信仰されていて、多い日では1日に2万人以上の人が訪れます。
皆ガチで真剣に信仰してるので、チョケたり出来る空気ではありません。
以前、日本のとある番組のロケでチョケてしまい、軽く怒られた事があります(本当に申し訳ございません)。
で、表題のバイバイですが、これはBye Byeという事ではなくて、中国語で「拜拜(バイバイ)」つまりお参りする、祈願するという意味でございます。
まぁ休日にBye Byeとも言えますが。